RIGGE Slim 60SS 超色シリーズ

リッジといえばメバルアングラーは35Fや35SSを真っ先に思い浮かべるであろうが、ベテランアングラーになるほどこのスリム60SSに支持が集まる。
それは、他のミノーではなし得ないメロウでソフトなダートアクションが秀逸であり、釣り手の意思をアクションに任意に込めることの出来る、希なミノープラグであるからだ。

※ネコポス利用は一口三個までです。

カラーは、たび重ねたテストでも抜群の釣果を叩き出した4色をSPMに施し、発売以降も多くのアングラーから支持を受ける【超色4色】をそのまま採用した。なぜならトッププラグにはトッププラグに見合うカラーが存在するし、フローティングプラグやシンキングプラグにはそれぞれに見合うカラーがあるからだ。たとえばメバリングにおいてトッププラグを投入するタイミングの多くはアミを初めとするプランクトンパターンや仔イカパターンであり、プラグは「水面の屈折(ゆらぎ)」で見せるか、見上げたときの「シルエット」で見せるか、または「引き波」や「スプラッシュ」など音や波動で誘うかが重要な要素だ。したがって「トッププラグの場合」は、カラーは二の次になり、特殊なフィッシュライクパターンでも無い限りおおむねクリアーカラーで事足りてしまう。

しかしシンキングプラグでは水面での屈折やシルエットなど「水面ならでは」の要素だけでは全く足りない。投入タイミングもおおむねベイトフィッシュ(小魚や甲殻類)を意識する場合が多く、求められる要素は「水色に馴染む色(見えにくい・弱い)」や、逆に「水色に反発する色(見えやすい・強い)」や、自然光や人工光下での見え方、ベイトフィッシュの色、と言った複合的な要素を組み合わせなければならない。例えば通常水色がマッドカラーやステインカラーなどでは「強い色」が基本であるし、澄み潮では「弱い色」が望ましい。さらには灯りの有る無しや常夜灯の色質(波長)までもが関わってくる。したがって、厳密に状況に合わせるならばかなりの色数が必要になるのがルアーフィッシングの世界観でもあるのだ。これがフィッシュインにて販売したプラグでも、トッププラグはクリアーのみ、フローティングプラグは3色。シンキングプラグは4色というのは、必要最小限に絞り込んだ結果でもある。

つまりSPMに採用した超色は、これらシンキングプラグ投入における代表的なステージの上下左右すべてをカバーすべく、かつ最低限に絞り込んだ4色であり、結局のところいずれも外せないカラーなのである。たとえば過日の横浜沖堤防の釣りだが、同じSPM55超色でもバイト頻度は圧倒的にブラウンホロリウムに集中した。これは私だけでは無く、同行して少し離れて釣っていた友人も同じ現象だったと報告を受け、間違いない事実であったことが再確認できた。これは恐らく東京湾のステインカラーに起因することで、灯りの無い場所だが水色に馴染む(この場合は弱い)色が功を奏したケースだろう。逆に過日の佐賀エリア(澄み潮・白色灯)ではブラックホロリウムが強く、愛媛エリア(澄み潮・灯り無し)ではイエローダイアモンド、山口エリア(白濁潮・オレンジ灯)ではスプリングスグリーンが圧倒した(超色説明動画参照)。

ただし、リッジスリム60SSにSPM超色と同じ4色を採用した背景はそれだけでは無い。同じ水面下から一定の深いレンジまで攻めるシンキングプラグにあって、両者は全く異なる性質を持つ。それは大きく捉えるとリップが有るか無いかで決まることでもあるが、アクションと波動の違いである。しがたって、現場で同じシンキングプラグでもタイプの違うものを投入したときに全く違うカラーを入れたのでは何が引き金になってバイトを誘発できたかが鮮明にならないからだ。これを同じカラーでやるとハッキリと理解できる。SPMのスプリングスグリーンとリッジ60のスプリングスグリーンで釣果がハッキリと割れれば、それは「アクションかレンジ」がバイト誘発の要因だと鮮明になるからなのだ。つまり、その日その時のメバルの状況と傾向を追い込むにあたって、両シンキングプラグには同じ色が望ましいというのが結論なのだ。

リッジプラグの最大の魅力はそのシンカーシステムにある。「マグドライブシステム」だ。これは一般的なシンカーシステムである固定シンカーや、シンカーホールをラウンドシンカーが前後に転がる移動式のものとは一線画する仕組みだ。ボディ中央にシャフトがあり、これに円筒状のシンカーが通してある。シンカーはシャフト上を前後に移動するわけだが、シャフトフロント部にマグネットが仕込んであり、通常シンカーはこの位置にある。キャスト時には遠心力によってシンカーはマグネットを離れてリアへ移動するので飛行姿勢が安定して飛距離が伸びる。そして着水後、リトリーブ開始と同時にシンカーはマグネットに惹かれてフロントへ移動し、プラグ本来のアクションを最大限発揮する位置へと収まるわけだ。これが、シンカーが移動時やアクション時に内部で暴れること無く安定した動きが出せるリッジプラグ最大の特徴であるだろう。

スリム60SSの魅力は、マグドライブシステムと細身のシルエット、及びリップの先端に彫られた丸い窪みが相まって出る「メロウで柔らかなスライドダート」だろう。これはなかなか他の銘柄のミノーでは見られない動きである。アクションはいわゆる【ウォブンロール系】だが、ソフトなロッドワーク(ジャーク)でフラつくようなスライドアクションが出せるが、これは恐らくリップのラウンドホールの成果だと思われる。水面下でやるリッジ35Fの強波動ポンプリトリーブと好対照で、弱波動のポンプリトリーブが可能なので非常に重宝する。基本的にスローリトリーブの弱目アピールをしたいときに投入するが、水面直下のファストリトリーブでは弱波動のままヨタるような泳ぎを見せるので場面がハマれば強烈なことになる(リッジスリム実釣動画参照)。

余談になるが、リッジスリム60SSの頭部に仕込まれている【オレンジグローボール】にはちょいと瀬戸内メバリングの歴史が関係している。10年ほど以前になるが、広島のコアメバラーが集まるプロショップバクで当時リッジ35Fに話題が集中した。つまりメバルに非常に効くと言うこと。そしてコレを受けた店主の北村氏は、さらにメバリングに特化させるため、強すぎるウォブリングを抑える目的でリップを細く削り、浮きすぎるボディを抑える目的で腹部にシンカーを貼るなどカスタムを施して販売していた。そして後年、安定して人気が出たタイミングでメーカーとコラボしてショップオリジナルを工場生産する際、「スポットグローが欲しい」「フルグローはメバルに嫌われる」との主軸アングラー達の声を反映させ、仕掛け用のグローソフト玉を内部に仕込むアイデアを打ち出したのである。今ではポピュラーな手法となっているが、出自はこんなことであったのだ。

リッジスリム60SS実釣動画

超色説明動画